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手間の掛かる玉磨き |
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ミラクルサウンド・スクリーン製作において意外な強敵が潜んでいました。ポールとポールの間を取り持つ40ミリの玉の磨きです。手にとって見ると刃物が逆目に当たる部分で引っかかりが出来てしまいます。当然240番くらいのペーパーを掛けるのですが、左の手の平にのせた玉をペーパーで擦ったり、右手に玉を持ち替えペーパーに擦ったり、色々と工夫して行ってみますが、手作業でやるとかなりの時間がかかり、1日に何個も出来ないという報告をK氏から受けました。 |
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なにせ、ポールの出来栄えがあまりにも見事ですから、「程ほどでいいよ」という訳にはいきません。玉は特にポール間の音楽振動の受け渡しの役割を担うものですから、同じレベルの完成度、すなわち能力でなければなりません。 「何か専用の治具を作らないとダメだな〜」。 「少しテーパーになった金属棒を作ってもらい、それをこのように穴に入れて回せば大丈夫だと思うんですが」。 といって、彼が手にしたものは絵筆です。 |
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「それでトルクが得られるのか?」。 「しっかりと挿してみましょうか?」。 「いや〜、強いもんだネェ〜、ひょっとしてこの表面の塗料がグリップ力を強めてるのかネェ」。 「今日はもう遅いので、明日から実際にやってみますから」。 |
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翌日のことです、昨日のようなアイディアや工夫、そうしたことがあって物が出来て行くわけだから、忘れずにその写真を撮っておいてくれるように頼みました。 また、しばらくしてから・・・。 「どうだ!うまくいったか?」。 「二日後には実際に組み上げてみたいから、何とか間に合いそうか?」。 「あ、大丈夫ですよ!」。 電話の向こうで間髪入れずに軽い返事が返ってくる時は、K氏の上手くいっているシグナルである。彼の良いところは何事にも工夫をして、確実に効率よく作業が出来るようにアレンジ出来ることです。 |
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彼曰く、「この1,980円のドリルが稼ぎ頭なんだから・・・!、STBでしょう!、大仏でしょう!、LOTUSでしょう!」と嬉しそうに話す。 |
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「オイ!、オイ!、手間が掛かるといわれて出した今回の工賃はちょっと高かったなぁ・・・!?、ちょっと下げようか?」。 「いいえ!、一回言った事はもうだめですよ!!」。 こんな楽しいやりとりをしながらいつもやっております。 |
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