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”喋る能力”と”書く能力”は別のもの?


 ここ1週間ほどパソコンの調子が悪く本当に困りました。だましだまし使って来ましたが、もう限界みたいです。ウイルスに感染した時だったでしょうか、以前にも一度半年分ほどのメールのデーターが飛んでしまった苦い経験があります。

 これを機に、何があっても困らないように予備のパソコンを思い切って1台買う事にしました。それと、不測の事態に備えてバックアップをするように考えております。最近電話での商談よりも、メールによる商談の方が少しずつ多くなってきましたので、それも必ず必要な事でしょう。

 ウェブサイトを持つまでは、「私がパソコンを触るなんて事は、死ぬまで無いだろう!」と言ってはばからなかった事が今では嘘のようです。とにかく、文章を書くのが苦手で、広告の原稿を考えるのが億劫で仕方がありませんでした。ですから、以前は私が口で喋った事をまとめて貰っていた事があるのです。

 それを見ていた妻からは、いつもよく言われたものです。「上手とか下手とかではなく、自分の言いたい事は自分の言葉で言わないと相手に伝わらないでしょう」と。営業は長くやっておりますので、自分の思いを相手との会話の中で喋って伝える事は得意としているつもりでした。

 それが、いざ文章を書くとなると、話があっちへ行ったりこっちへ行ったりして、とにかく上手くまとまらないのです。「喋らしたらカイザーさんは天下一品なんだから、喋っている言葉をそのまま文字にしただけでいいんですよ」。と言って、ある人はアドバイスをくれるのですが、それが喋るのと書くのとでは全く違うんですねぇ。

 それでも仕方なく書いていますと、少しずつコツみたいなものが掴めるようになって、最近では何とか苦にならないで書けるようになって来ました。本当に不思議なものです。「習うより慣れろ」とはこうした事ですかねぇ?。

 以前から、「口が上手い」とは数え切れないほど言われた事があります。しかし、ついこの間、あるお客さんから「カイザーさんは文章が上手いから、それを読んだらみんなポロッと買うでしょう?」と言われました。そんな事を言われたのは初めてですから、本当に面食らってしまいました。
  
 また、以前から不思議に思っている事があるのです。それは、上手な文章を書く人達がどんな喋り方をするのか、大変興味があるので、日頃から気をつけて観察するようにしております。それが、信じ難い事に、そういう人達の話は大体において面白くありません。「アクセント」、「抑揚」、「声の強弱」、「間合い」、「顔の表情」、「目の動き」、何一つ上手く使えないのです。「天は二物を与えず」とは本当によく言ったものです。

 それからと言うものは、「”喋る能力”と”書く能力”は別物なんだ」と思えるようになり、下手でもいいから書いてみようと、変わる事が出来たのです。
 

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