トップ情報最近のニュース最近のニュース2002>マニアが聴きたがっていたRCAケーブル

マニアが聴きたがっていたRCAケーブル


 10月19日発売のA&Vvillage58号の中で、RCAケーブル12本の集中試聴されました。

 2,300円〜360,000円の幅広い価格ゾーンの中から選ばれたものです。

 ローゼンクランツ
 Pin-5EX(Perfect)
 360,000円(1,05m)
 取り扱い:カイザーサウンド

 アートペッパーも言うことなし

 ● 村井 裕弥
 
 くはーっ!!、この音をなんと表現しよう。ひとことで言えば「ウェルバランス」なのだが、単に釣り合いが取れた音ではない。いろんな評価項目でそれぞれ信じられないくらい高得点を取り、それがはるか天空で見事に融和した。そんな感じの音なのだ。ハイフェッツは恐ろしくリアルなのに、うるさくなく半歩手前で踏みとどまっている。温度感、やや高め。

 「マリ・ナカモトV」のベースは、最低域までちゃんと腰が入っている。それのみならず、弱音が消え去る直前まで、その生命力を維持し続ける。歌は一聴して地味だが、Dレンジが広く、表現のゆさぶりかけがハンパじゃない。

 何百回聴いたかわからないアート・ペッパーも、言うことなしだ。

 圧倒的な雰囲気感、生命感あふれる音

 ● 今井 明

 電源タップ、ディジタルケーブルと高評価したローゼンクランツの最新のピンケーブルである。とにかくよく音が広がり、スケール感、演奏の雰囲気は圧倒的である。しかし、フォーカスは良く細かいニュアンスなども分解し演奏内容が良くわかる。立体的なヴォーカルでリアルな雰囲気は不思議なほどである。ケーブルを変える事でどこまでの意味があるのかという試聴だったが、本当にここまで変わるのはすごい事だと感じた。

 バランスが良く大人の音、混濁感がなく全ての音を分解した上でハーモニーとなって音楽が聴ける。ひたすらガツンとくるエネルギーを欲する人には物足りないかもしれないが、圧倒的な存在感のある音であり印象に残るケーブルであった。

 ベースの力感や弦の弾く感じの表現は素晴らしい

 ● 仁木 宏典

 バイオリンの音に艶がある。バックのオーケストラとの分離がいいのだが、奥行きがあまり感じられなかった。ベースの力感や、弦の弾く感じなどの表現は素晴らしいが、低域まで伸びてなかった。サ行が若干きつい。今まで聞き取れなかったテープヒスノイズが聞こえた。

 ドラムのアタック感はそこそこ表現されている。サックスは良く歌う。しかし、シンバルの音が軽く薄い感じがした。高域の抜けが悪いのか拍手の数すくない。ギターの音の立ち上がり立下りがもうひとつ。しかし、口笛はやかましくない。バスドラの音は下まで伸びてなかった。


back