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難産のエコブラス製スパイク |
当初エコブラス製のスパイクとナットを1月の末に発売する予定でしたが、思った以上に問題点が多く手こずっております。インシュレーターのように加工形状が曲線や直線であればさほどに問題はないのですが、ネジの場合のようにギザギザの山が幾重にも続く物は大変らしいのです。 何が大変かといいますと、材料が粘硬いので刃物の周りに切子がからんで中々上手く行かないそうなのです。刃がなめたり、欠けたりするので刃物の持ちも悪く、無人自動旋盤から離れられないと言うのです。 一旦そうなったら、その後の物はすべてNGになってしまいます。 無人NCで出来ないとなると、ネジ如きであっても人が付いておかなければなりません。そうすると、コストが跳ね上がってしまうのでそれもまた困りものです。そんな事ですから、現在色々な刃物を使って、材料とせめぎ合いをしているところなのです。 『下手に見積もりを出したら、大損してしまうから、これは慎重にやらして下さい』との事。 そこで、裏話を聞かせて貰うことになるのです。 実は、ある業者に相談をしたら、 『”エコブラス”だけには手を出すな!』。 と、念を押されたそうなんです。 『でも、もう引き受けてしまったから後に引けない・・・』。 と、本音を打ち明けられました。 それともう一つ、私の方にも大きなチョンボがあったのです。そもそも、今回のスパイクネジとナットを作ろうと思ったいきさつは、インシュレーターのBABY(E)用の材料を大量に持っているので有効利用しようと思った事から始まったのです。 それが、何と!私の勘違いで、実際に必要なサイズは13ミリ径なのにBABY(E)用の物は23ミリだったのです。てっきり、13ミリだとばかり思い込んでいました。もう本当にその時は涙が出そうになりました。それを13ミリまで下ろすという事になれば材料も無駄になるし、時間も何倍も掛かりますからとてもそれでは出来ません。 結局ナットの為だけの13ミリの材料をまた新たに300キロオーダーする羽目になってしまったのです。何万個分もの量になる事だけは必死です。ただでさえ、エコブラスの材料は目が飛び出るほど高いのに、その上に加工費も普通の真鍮に比べると倍は裕にします。下手をするとこのプランは大赤字になるかもしれません。 出来上がりました暁には、皆さん是非買ってください!。 滅多な事では泣き言を言わない私ですが、 よろしくお願いします・・・。 トホホホ・・・。 音の方はローゼンクランツの名に懸けて保障します。 |
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