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度を過ぎた安値販売の行き着く先は



 安値バブルの果ては?

 PCパーツ通販で有名なPC-Successが1月31日に倒産しました。激安通販としてあれよあれよという間にわずか数年で100億円の売り上げを達成し、物議をかもしながらも一躍その名を馳せ、最盛期には売り上げ200億円にも及んだそうです。

 その成長は価格比較サイトの「価格.com」と共にあったと言ってよいでしょう。物を売るというより如何に集客を計るかに力を注ぎ、利益は度外視。とにかく「価格.com」で安値1番になるように、赤字だろうがなりふり構わず最安値店を心がけたといいます。サイト上では高額商品の1円セールをやった時期もあります。

 そして、2006年冬には上場したいし、さらに数年後には1兆円の目標に向けて頑張って行きたいと語っていました。これは2005年の夏の栗田勝社長のインタビューの時の話です。

 価格比較サイトを見れば、自分が買おうと思っている商品の安値ベスト5の店を知る事が出来るのですから、消費者にとってみれば有り難い情報です。しかし、この安値競争のリングに上がるとノーガードで打ち合わなければならず、それはそれは過酷です。負けても無理やりリングに上げられるようなものですからお互いボロボロになります。

 損得だけの世界の行き着くところは、勝つか負けるかのどちらかです。それは価格における格闘技そのものです。そこには共存という図式は存在しないのです。


 怪しい売り方の始まりはこんなところから

 話は変わりますが、携帯電話の導入普及期には本体をタダにしたり、1万円キャッシュバックしたりの顧客獲得合戦が激しく繰り広げられたことがありました。こんな嘘の売り方を世間や国が看過してきたわけですから少々の事では驚かなくなっています。

 深夜のTVショッピングしかり、こうした売り方はアメリカから流れてきたものですが、西洋の合理主義の果てに待っているものは・・・。それは今正に我々が直面している格差社会です。

 そんなつけが形になって現れているように思えてなりません。その裏には何があるのか?、その真実を見ようとする警戒心が子供達の成長段階で欠如してしまうのです。

 商売人のこざとさが却って自分の首を絞めることになるのです。商人は気持ちも副えて売る事に勤めるべきだと思います。

 ゆとり教育といい、嘘の売り方といい、少年期にこうした世界に生きた世代こそが真の被害者と言ってよいのではないでしょうか。

 子供は国の宝です。

 ”美しい国”に期待します。


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