トップノウハウ理想のスピーカーセッティング測定器で音楽は測れない

測定器で音楽は測れない



「参考程度にしかならないマイクでの測定

 「ピー」とか、「ガー」とか、ある特定の周波数を単発信し、その音をマイクで拾い、部屋の周波数特性を測り、そのデーターを元に音をチューニングする手法がありますが、それでは音の大きさは測れても肝心な音楽を測る事は出来ません。

 そのグラフ上に現れるレベルを見ても、当然の事ながらリズムやメロディー、そしてハーモニーといった音楽に必要な三要素の何一つ測れるものではありません。


 音楽には沢山の周波数が入り混じっています。いくら頑張っても測定器ではその複合音を同時に測る事(識別)は不可能です。


 仮にその部屋のピークとディップの特徴が分かったとしましょう。

 それでも、何を用いて、どんな手法で、何を目指して進むのでしょう。

 ある理想のf特パターンに対して、重ね絵のように合わせ込んで行くのでしょうか。

 それに近づけば良い音と言えるのでしょうか・・・。

 グラフ上には決して音楽のプロミスランドは描かれていません。


「人間は幾種類もの複合音を瞬時に聞き分けます

 でも、人間はその複合音の中にどんな楽器の音なのか、誰の声なのか、幾種類もの音の違いを瞬時に聞き分ける事が出来るのです。

 この違いこそが測定器と人間の決定的な違いです。

 今鳴っている音のどの部分がどの程度不自然なのか、また、どのような傾向にある音なのかを、今までの音楽体験の中から私達の脳は瞬時に比較判断します。

 この感覚と感性を元にステレオの音は調整されるべきです。


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