箇条書きにて以下の様な内容の相談を頂きました。
メールでの問い合わせだけでなく、電話でもオーディオラックの事やインシュレーターの質問を頂きました。
大半は貸出試聴を利用しながら通販で購入した製品が多いとの事。しかし、質問の内容は商品の音の傾向や特徴ばかりだったので、恐らく性能の高い製品を手に入れる事が、良い音に繋がると信じ切っているフシがあるように思えました。
腕による使いこなしの大切さであり、セッティングの重要さがしっかりと伝わっていないようです。自宅試聴したとしても自分の殻の中での音しか引き出せません。どんなことも自己流には自ずと限界があります。
そんな私の勧めで、「カイザークリニックを受けてみよう!」という気持ちに繋がったのだろうと思います。
伺ってみてびっくり!
20インチほどのディスプレイが両スピーカーのセンターに展開する形で鎮座しています。製図でも描くのかと思うほどでっかいデスクです。どんな優秀な機器を揃えようとも、これではステレオイメージは作り出せません。
現地に伺ってみないと、どこにどんな問題が潜んでいるのか分かりません。自分の問題点に気づかないまま、良くないコンディションの中で音決め・音作りをおこなっているケースが殆どです。
今回の例は、
鳴るように出来ているものを鳴らないようにしているから鳴らない!
カイザーサウンドの格言そのものです。
私としてもダメ出しするのは辛いですが、お客さんの為を思えばこそ・・・。それもこれも老婆心として受け止めて頂ければと思い、敢えて申し上げたいのです。我が子に説教している気持ちであります。
今日のクリニックの三大問題点。
1.音を分断するでかいデスク
2.スピーカーの位置
3.スピーカーケーブルに問題あり
横に縦に音を分断しているので、ステレオがステレオになりません。
クリニックにあたって、『この使用状況は変えたくない!』
どれだけ頑張っても本来の六掛け止まりですが、
そんな条件を満たしつつセッティングをしてみました。
左右のスピーカーが融け合うギリギリのところまで、
デスクを奥に下げ、スピーカーは前に出し、
何とかステレオ展開が得られました。
たったこれだけで、こんなにも変わるものなのか?!
今までモノの性能だけに頼っていただけに、
その衝撃は半端ではなかったようです。
これで、問題点の二つは解決です。
ローゼンクランツ製品の試聴
次はサウンドステーション/SSタイプと一緒に、スパイク受けインシュレーターのベストセラーであるPoint Basieを設置して試聴して貰います。
更なる音質の向上にN.Sさんの表情が緩みます。御影石も候補に挙げていたのですが、素晴らしい音を聴けばそんな迷いは吹っ切れます。これほどパーフェクトな足回りは他にありません。
今までにそんなに買い替えた経験も無いようで、高い授業料を払う前にカイザークリニックを受けた事が大成功だったと思います。この足回りも即決でした。
続いてスピーカーケーブルです。
集合拠りの並行構造のケーブルはある一定以上の長さから想像を絶するほど音が濁ります。その問題点を暴く意味でスピーカーアタッチメントを繋いで試聴して頂きました。
これは、即購入を決めたようです。
次は、未だ正式発表していませんが、電源対策の強力なアイテムです。
持ち込み試聴したら、100%売れるという代物であります。
カイザーサウンドを作り上げるのに欠かせない切り札です。
空いてある壁コンセントに差すだけの簡単な物です。
ご本人が当初考えておられた、
ラックやインシュレーターは後回しになりました。
一番大切なのは、自分の欲しい音が明確である事です。
次のように、カイザーサウンド東京試聴室の音体験をお勧めしました。