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スピーカーユニットのエネルギーの方向


 お客様訪問記の中のY,M様のマルチシステムの件について、ある方からご質問いただいたものです。



 ----- Original Message -----
 From:” M,T”
 To: rosenkranz
 Sent: Tuesday, June 18, 2002 10:11 AM

 貝崎さん

 先日のオンケンシステムの記事

 (http://www.rosenkranz-jp.com/kaiser/okyakuhoumon/20020615_ym.htm)、同じタイプのスピーカーを使っている者として興味深く拝見しました。ホーンが上下逆との内容ですが、これは上下対照でないホーンが間違って逆に取り付けられていたという意味なのか、貝崎理論の振動の見地から逆という意味かどちらでしょうか。

 又ドライバーが左右入れ違っているという内容をご説明ください。宜しくお願いします。

M,T



 ご質問ありがとうございます。

 ホーンにつきましては形状的には上下左右対称の物で、材質は大変軽くシナ合板のようでした。私が反対と書いていますのは全てその素材の持つ響き(エネルギー)の方向のことです。ドライバーにつきましては取り付け穴が3ヶ所か4ヶ所か忘れましたが、取り付けの組み合わせとしては3若しくは4あります。メーカーのシールや刻印とかプラスマイナスのターミナルの位置とかの向きを参考に決めて取り付けてあるはずです。

 その取り付けの方法の中で4パターンあるものならば、その4つのうちのどの組み方が一番音がいいかということに着目して行っているものです。その基本的な約束事として、ローゼンクランツの場合は「下から上」、「奥から前」、「内から外」に響きの方向を揃えるように致します。すなわち、自然界にある音の広がり方にいかに近く自然なのものにするかという考え方に則っているのです。

 Y,Mさんのところでは触れておりませんが、ウーハーユニットについても同じことが言えます。コーン紙の後ろにはマグネットが付いています、そのマグネットの着磁の方向によってエネルギーの強さの方向が決まります。それなのに大半はコイルから出ているナマズのひげのように見える線をたよりに、視覚上において揃えているのが世の常です。

 左右のユニットのエネルギーの方向が揃っていないと、2本のスピーカーのセンターに音像がピンポイントで浮かび上がらないのです。このことに気が付いているメーカーは世界のどこにもありませんので、現時点に於いては私の言っていることが笑われかねないかもしれません。いずれこのことは近い将来、間違いなく世界のオーディオ界の常識になります。その為に私は東京へ試聴室を出して、「論より証拠」体験していただくのが一番だと思っています。

 詳しくは下記のところをご覧いただき参考にして下さい。

 音のカラクリ・・・素材の持つ響きの方向による音の違い 2002/01/12

 http://www.rosenkranz-jp.com/menu3/otonokarakuri.htm#2002/01/12

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